芥川龍之介 『あの頃の自分の事』 するとその時、自分の側で、久米がいきなり「橘屋あ」と、無鉄砲に大きな声を出した。 自分はびつくりして、思はず眼を舞台の方へやつた。 見ると成程、女をたらすより外には何等の能もなささうな羽左衛門の若侍が、従容として庭伝ひに歩いて来る所だつた。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア