が、叱りたいその裏では、やつぱり「よくそれ程苦しんだな」と、内証で褒めてやりたかつた。
さう思つたら、自分まで、何時の間にか涙ぐんでゐた。
それから又足音を偸んで、梯子段を下りて来ると、下宿の御婆さんが心配さうに、「御休みなすつていらつしやいますか」と尋いた。
が、叱りたいその裏では、やつぱり「よくそれ程苦しんだな」と、内証で褒めてやりたかつた。
さう思つたら、自分まで、何時の間にか涙ぐんでゐた。
それから又足音を偸んで、梯子段を下りて来ると、下宿の御婆さんが心配さうに、「御休みなすつていらつしやいますか」と尋いた。