それぎり少時は夕影の木々に、ぱつたり囀りが途絶えてしまつた。
空は、――微風さへ全然落ちた空は、その生気のない林の上に、だんだん蒼い色を沈めて来る、――と思ふと鳧が一羽、寂しい声を飛ばせながら、頭の上を翔けて通つた。
再び一発の銃声が、林間の寂寞を破つたのは、それから一時間も後の事だつた。
それぎり少時は夕影の木々に、ぱつたり囀りが途絶えてしまつた。
空は、――微風さへ全然落ちた空は、その生気のない林の上に、だんだん蒼い色を沈めて来る、――と思ふと鳧が一羽、寂しい声を飛ばせながら、頭の上を翔けて通つた。
再び一発の銃声が、林間の寂寞を破つたのは、それから一時間も後の事だつた。