林も今は見廻す限り、ひつそりと夜を封じた儘、枝一つ動かす気色もなかつた。
二十分、三十分、――退屈な時が過ぎると共に、この暮れ尽した湿地の上には、何処か薄明い春の靄が、ぼんやり足もとへ這ひ寄り始めた。
が、彼等のゐまはりへは、未に一羽も鴫らしい鳥は、現れるけはひが見えなかつた。
林も今は見廻す限り、ひつそりと夜を封じた儘、枝一つ動かす気色もなかつた。
二十分、三十分、――退屈な時が過ぎると共に、この暮れ尽した湿地の上には、何処か薄明い春の靄が、ぼんやり足もとへ這ひ寄り始めた。
が、彼等のゐまはりへは、未に一羽も鴫らしい鳥は、現れるけはひが見えなかつた。