その中で頭の上の遠くに、菱の花びらの半ばをとがったほうを上にしておいたような、貝塚から出る黒曜石の鏃のような形をしたのが槍が岳で、その左と右に歯朶の葉のような高低をもって長くつづいたのが、信濃と飛騨とを限る連山である。
空はその上にうすい暗みを帯びた藍色にすんで、星が大きく明らかに白毫のように輝いている。
槍が岳とちょうど反対の側には月がまだ残っていた。
その中で頭の上の遠くに、菱の花びらの半ばをとがったほうを上にしておいたような、貝塚から出る黒曜石の鏃のような形をしたのが槍が岳で、その左と右に歯朶の葉のような高低をもって長くつづいたのが、信濃と飛騨とを限る連山である。
空はその上にうすい暗みを帯びた藍色にすんで、星が大きく明らかに白毫のように輝いている。
槍が岳とちょうど反対の側には月がまだ残っていた。