芥川龍之介 『保吉の手帳から』 すると乞食は落着かなそうに、往来の前後を見まわし始めた。 犬の真似をすることには格別異存はないにしても、さすがにあたりの人目だけは憚っているのに違いなかった。 が、その目の定まらない内に、主計官は窓の外へ赤い顔を出しながら、今度は何か振って見せた。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア