保吉は敬礼されるのも敬礼に答えるのも好まなかったから、敬礼する暇を与えぬように、詰め所を通る時は特に足を早めることにした。
が、この大浦と云う守衛だけは容易に目つぶしを食わされない。
第一詰め所に坐ったまま、門の内外五六間の距離へ絶えず目を注いでいる。
保吉は敬礼されるのも敬礼に答えるのも好まなかったから、敬礼する暇を与えぬように、詰め所を通る時は特に足を早めることにした。
が、この大浦と云う守衛だけは容易に目つぶしを食わされない。
第一詰め所に坐ったまま、門の内外五六間の距離へ絶えず目を注いでいる。