芥川龍之介 『保吉の手帳から』 大浦は今度は黙っていた。 が、保吉が煙草を啣えると、急に彼自身のマッチを擦り、その火を保吉の前へ出した。 保吉は赤あかと靡いた焔を煙草の先に移しながら、思わず口もとに動いた微笑を悟られないように噛み殺した。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア