芥川龍之介 『世之助の話』 そこへ又人が多すぎたせゐか、ともすれば、舷が水にひたりさうになる。 が、船頭は一向平気なもので、無愛想な老爺の、竹の子笠をかぶつたのが、器用に右左へ棹を使ふ。 おまけにその棹の雫が、時々乗合の袖にかかるが、船頭はこれにも頓着する容子がない。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア