芥川龍之介 『世之助の話』 体の膝がわかつたのだ。 柔な円みの上に、かすかなくぼみが、うすく膚膩をためてゐる――その膝がわかつたのだ。 私は、膝と膝とを合せたまま、太鼓を相手に気のない冗談を云ひながら、何かを待設けるやうな心もちで、ぢつと身動きもしないでゐた。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア