その半町ばかり離れた所が、ちょうど寂しい石河岸の前で、上の方だけ西日に染まった、電柱のほかに何もない――そこに新蔵はしょんぼりと、夏外套の袖を合せて、足元を眺めながら、佇んでいました。
が、やっと駈けつけた泰さんが、まだ胸が躍っていると云う調子で、「冗談じゃないぜ。
驚くなと云った僕の方が、どのくらい君に驚かされたか知れやしない。
その半町ばかり離れた所が、ちょうど寂しい石河岸の前で、上の方だけ西日に染まった、電柱のほかに何もない――そこに新蔵はしょんぼりと、夏外套の袖を合せて、足元を眺めながら、佇んでいました。
が、やっと駈けつけた泰さんが、まだ胸が躍っていると云う調子で、「冗談じゃないぜ。
驚くなと云った僕の方が、どのくらい君に驚かされたか知れやしない。