烏羽揚羽と云うのでしょう。
黒い翅の上に気味悪く、青い光沢がかかった蝶なのです。
勿論その時は格別気にもしないで、二羽とも高い夕日の空へ、揉み上げられるようになって見えなくなるのを、ちらりと頭の上に仰ぎながら、折よく通りかかった上野行の電車へ飛び乗ってしまいましたが、さて須田町で乗換えて、国技館前で降りて見ると、またひらひらと麦藁帽子にまつわるのは、やはり二羽の黒い揚羽でした。
烏羽揚羽と云うのでしょう。
黒い翅の上に気味悪く、青い光沢がかかった蝶なのです。
勿論その時は格別気にもしないで、二羽とも高い夕日の空へ、揉み上げられるようになって見えなくなるのを、ちらりと頭の上に仰ぎながら、折よく通りかかった上野行の電車へ飛び乗ってしまいましたが、さて須田町で乗換えて、国技館前で降りて見ると、またひらひらと麦藁帽子にまつわるのは、やはり二羽の黒い揚羽でした。