芥川龍之介 『東洋の秋』 おれは籐の杖を小脇にして、火の消えた葉巻を啣へながら、別に何処へ行かうと云ふ当もなく、寂しい散歩を続けてゐた。 そのうそ寒い路の上には、おれ以外に誰も歩いてゐない。 路をさし挾んだ篠懸も、ひつそりと黄色い葉を垂らしてゐる。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア