芥川龍之介 『東洋の秋』 そのうそ寒い路の上には、おれ以外に誰も歩いてゐない。 路をさし挾んだ篠懸も、ひつそりと黄色い葉を垂らしてゐる。 仄かに霧の懸つてゐる行く手の樹々の間からは、唯、噴水のしぶく音が、百年の昔も変らないやうに、小止みないさざめきを送つて来る。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア