芥川龍之介 『尾生の信』 同時にまた川から立昇る藻の匀や水の匀も、冷たく肌にまつわり出した。 見上げると、もう橋の上には鮮かな入日の光が消えて、ただ、石の橋欄ばかりが、ほのかに青んだ暮方の空を、黒々と正しく切り抜いている。 が、女は未だに来ない。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア