明子は息をはずませながら、今度ははつきりとかう答へた。
するとその仏蘭西の海軍将校は、まだヴアルスの歩みを続けながら、前後左右に動いてゐるレエスや花の波を縫つて、壁側の花瓶の菊の方へ、悠々と彼女を連れて行つた。
さうして最後の一廻転の後、其処にあつた椅子の上へ、鮮に彼女を掛けさせると、自分は一旦軍服の胸を張つて、それから又前のやうに恭しく日本風の会釈をした。
明子は息をはずませながら、今度ははつきりとかう答へた。
するとその仏蘭西の海軍将校は、まだヴアルスの歩みを続けながら、前後左右に動いてゐるレエスや花の波を縫つて、壁側の花瓶の菊の方へ、悠々と彼女を連れて行つた。
さうして最後の一廻転の後、其処にあつた椅子の上へ、鮮に彼女を掛けさせると、自分は一旦軍服の胸を張つて、それから又前のやうに恭しく日本風の会釈をした。