青年はその時編棚の上に、鎌倉の知人へ贈るべき菊の花束を載せて置いた。
すると当年の明子――今のH老夫人は、菊の花を見る度に思ひ出す話があると云つて、詳しく彼に鹿鳴館の舞踏会の思ひ出を話して聞かせた。
青年はこの人自身の口からかう云ふ思出を聞く事に、多大の興味を感ぜずにはゐられなかつた。
青年はその時編棚の上に、鎌倉の知人へ贈るべき菊の花束を載せて置いた。
すると当年の明子――今のH老夫人は、菊の花を見る度に思ひ出す話があると云つて、詳しく彼に鹿鳴館の舞踏会の思ひ出を話して聞かせた。
青年はこの人自身の口からかう云ふ思出を聞く事に、多大の興味を感ぜずにはゐられなかつた。