歩くごとに、京の町の荒廃は、いよいよ、まのあたりに開けて来る。
家と家との間に、草いきれを立てている蓬原、そのところどころに続いている古築土、それから、昔のまま、わずかに残っている松や柳――どれを見ても、かすかに漂う死人のにおいと共に、滅びてゆくこの大きな町を、思わせないものはない。
途中では、ただ一人、手に足駄をはいている、いざりのこじきに行きちがった。
歩くごとに、京の町の荒廃は、いよいよ、まのあたりに開けて来る。
家と家との間に、草いきれを立てている蓬原、そのところどころに続いている古築土、それから、昔のまま、わずかに残っている松や柳――どれを見ても、かすかに漂う死人のにおいと共に、滅びてゆくこの大きな町を、思わせないものはない。
途中では、ただ一人、手に足駄をはいている、いざりのこじきに行きちがった。