彼は、一足あとへとびのきながら、ふりむかった血刀の下に、全身の筋肉が一時にゆるむような気落ちを感じて、月に黒く逃げてゆく相手の後ろ姿を見送った。
そうしてそれと共に、悪夢からさめた人のような心もちで、今自分のいる所が、ほかならない立本寺の門前だという事に気がついた。
これから半刻ばかり以前の事である。
彼は、一足あとへとびのきながら、ふりむかった血刀の下に、全身の筋肉が一時にゆるむような気落ちを感じて、月に黒く逃げてゆく相手の後ろ姿を見送った。
そうしてそれと共に、悪夢からさめた人のような心もちで、今自分のいる所が、ほかならない立本寺の門前だという事に気がついた。
これから半刻ばかり以前の事である。