――相手を殺したのに、気のゆるんだ次郎は、前よりもいっそう、この狩犬の執拗い働きに悩まされた。
しかも、いら立てば立つほど、彼の打つ太刀は皆空を切って、ややともすれば、足場を失わせようとする。
犬は、そのすきに乗じて、熱い息を吐きながら、いよいよ休みなく肉薄した。
――相手を殺したのに、気のゆるんだ次郎は、前よりもいっそう、この狩犬の執拗い働きに悩まされた。
しかも、いら立てば立つほど、彼の打つ太刀は皆空を切って、ややともすれば、足場を失わせようとする。
犬は、そのすきに乗じて、熱い息を吐きながら、いよいよ休みなく肉薄した。