もうこうなっては、ただ、窮余の一策しか残っていない。
そこで、彼は、事によったら、犬が追いあぐんで、どこかに逃げ場ができるかもしれないという、一縷の望みにたよりながら、打ちはずした太刀を引いて、おりから足をねらった犬の背を危うく向こうへとび越えると、月の光をたよりにして、ひた走りに走り出した。
が、もとよりこの企ても、しょせんはおぼれようとするものが、藁でもつかむのと変わりはない。
もうこうなっては、ただ、窮余の一策しか残っていない。
そこで、彼は、事によったら、犬が追いあぐんで、どこかに逃げ場ができるかもしれないという、一縷の望みにたよりながら、打ちはずした太刀を引いて、おりから足をねらった犬の背を危うく向こうへとび越えると、月の光をたよりにして、ひた走りに走り出した。
が、もとよりこの企ても、しょせんはおぼれようとするものが、藁でもつかむのと変わりはない。