芥川龍之介 『偸盗』 母のひざを離れてから、何年にも感じた事のない、静かな、しかも力強い安息である。 「にいさん。 馬上にある事も忘れたように、次郎はその時、しかと兄をいだくと、うれしそうに微笑しながら、頬を紺の水干の胸にあてて、はらはらと涙を落としたのである。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア