芥川龍之介 『大導寺信輔の半生』 が、やっと売り価の二倍、――一円四十銭に価切った末、とうとうもう一度買うことにした。 雪の夜の往来は家々も電車も何か微妙に静かだった。 彼はこう言う往来をはるばる本郷へ帰る途中、絶えず彼の懐ろの中に鋼鉄色の表紙をした「ツアラトストラ」を感じていた。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア