芥川龍之介 『玄鶴山房』 それは老人には珍しい肺結核の床に就いている玄鶴の息の匂だった。 が、勿論家の外にはそんな匂の出る筈はなかった。 冬の外套の腋の下に折鞄を抱えた重吉は玄関前の踏み石を歩きながら、こういう彼の神経を怪まない訣には行かなかった。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア