当時百円の月給取と云へば、勿論人に羨まれる身分だつたのに相違ない。
その夏雄が晩年床に就くと、屡枕もとへ一面に小判や大判を並べさせては、しけじけと見入つてゐたさうである。
さうしてそれを見た弟子たちは、先生は好い年になつても、まだ貪心が去らないと見える、浅間しい事だと評したさうである。
当時百円の月給取と云へば、勿論人に羨まれる身分だつたのに相違ない。
その夏雄が晩年床に就くと、屡枕もとへ一面に小判や大判を並べさせては、しけじけと見入つてゐたさうである。
さうしてそれを見た弟子たちは、先生は好い年になつても、まだ貪心が去らないと見える、浅間しい事だと評したさうである。