新年号の諸雑誌の原稿は大抵十一月一杯または十二月のはじめへかかる。
さういふものを書いてゐる時は、他の人は寒いだらうとか何とかいつて気にしてくれるけれども、書き出して脂が乗れば煙草を喫むほかは殆ど火鉢なんぞを忘れてしまふ。
それにその時分は襖だの障子だのがたて切つてあるものだから、自分の思想や情緒とかいふものが、部屋の中から遁出してゆかないやうな安心した処があつてよく書ける。
新年号の諸雑誌の原稿は大抵十一月一杯または十二月のはじめへかかる。
さういふものを書いてゐる時は、他の人は寒いだらうとか何とかいつて気にしてくれるけれども、書き出して脂が乗れば煙草を喫むほかは殆ど火鉢なんぞを忘れてしまふ。
それにその時分は襖だの障子だのがたて切つてあるものだから、自分の思想や情緒とかいふものが、部屋の中から遁出してゆかないやうな安心した処があつてよく書ける。