少し古い所から勘定すると、英吉利には名高い「オトラントの城」を書いたウオルポオル、ラドクリツフ夫人、マテユリン(この人の「メルモス」は、バルザツクやゲエテにも影響を与へたので有名だが)、「僧」を書いて僧ルイズの渾名をとつたルイズ、スコツト、リツトン、ボツグなどがあるし、亜米利加にはポオやホウソオンがあるが、幽霊――或は一般に妖怪を書いた作品は今でも存外少くない。
殊に欧洲の戦役以来、宗教的感情が瀰漫すると同時に、いろいろ戦争に関係した幽霊の話も出て来たやうです。
戦争文学に怪談が多いなどは、面白い現象に違ひないでせう。