自分は始めてさつきの竹藪が、建仁寺だつたのに気がついた。
が、あの暗を払つてゐる竹藪と、この陽気な色町とが、向ひ合つてゐると云ふ事は、どう考へても、嘘のやうな気がした。
その後、宿へは無事に辿りついたが、当時の狐につままれたやうな心もちは、今日でもはつきり覚えてゐる。
自分は始めてさつきの竹藪が、建仁寺だつたのに気がついた。
が、あの暗を払つてゐる竹藪と、この陽気な色町とが、向ひ合つてゐると云ふ事は、どう考へても、嘘のやうな気がした。
その後、宿へは無事に辿りついたが、当時の狐につままれたやうな心もちは、今日でもはつきり覚えてゐる。