自分は無暗に書物ばかり積んである書斎の中に蹲つて、寂しい春の松の内を甚だらしなく消光してゐた。
本をひろげて見たり、好い加減な文章を書いて見たり、それにも飽きると出たらめな俳句を作つて見たり――要するにまあ太平の逸民らしく、のんべんだらりと日を暮してゐたのである。
すると或日久しぶりに、よその奥さんが子供をつれて、年始旁々遊びに来た。
自分は無暗に書物ばかり積んである書斎の中に蹲つて、寂しい春の松の内を甚だらしなく消光してゐた。
本をひろげて見たり、好い加減な文章を書いて見たり、それにも飽きると出たらめな俳句を作つて見たり――要するにまあ太平の逸民らしく、のんべんだらりと日を暮してゐたのである。
すると或日久しぶりに、よその奥さんが子供をつれて、年始旁々遊びに来た。