芥川龍之介 『東京小品』 下足札はまだ木の匀がする程新しい板の面に、俗悪な太い字で「雪の十七番」と書いてある。 自分はその書体を見ると、何故か両国の橋の袂へ店を出してゐる甘酒屋の赤い荷を思ひ出した。 が、元より「雪の十七番」の因縁なぞは心得てゐる筈がなかつた。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア