芥川龍之介 『沼』 藻が身ぶるひをする。 あの蔦葛に掩はれた、枝蛙の鳴くあたりの木々さへ、一時はさも心配さうに吐息を洩らし合つたらしい。 おれは石のやうに水底へ沈みながら、数限りもない青い焔が、目まぐるしくおれの身のまはりに飛びちがふやうな心もちがした。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア