娘「私は、あなたと長い間お話してゐますが、未だあなたのお名前もお所も存じません。
商人「私は、父の後を継いで位についた、この国の王アブタルである。
と云つて口笛を吹きますと、何処からともなく大勢の奴隷が、象牙で拵へた美しい輿を持つて来て、その娘を乗せて宮城へと帰つて行きました。
娘「私は、あなたと長い間お話してゐますが、未だあなたのお名前もお所も存じません。
商人「私は、父の後を継いで位についた、この国の王アブタルである。
と云つて口笛を吹きますと、何処からともなく大勢の奴隷が、象牙で拵へた美しい輿を持つて来て、その娘を乗せて宮城へと帰つて行きました。