絵は蕭索とした裸の樹を、遠近と疎に描いて、その中に掌をうって談笑する二人の男を立たせている。
林間に散っている黄葉と、林梢に群がっている乱鴉と、――画面のどこを眺めても、うそ寒い秋の気が動いていないところはない。
馬琴の眼は、この淡彩の寒山拾得に落ちると、次第にやさしい潤いを帯びて輝き出した。
絵は蕭索とした裸の樹を、遠近と疎に描いて、その中に掌をうって談笑する二人の男を立たせている。
林間に散っている黄葉と、林梢に群がっている乱鴉と、――画面のどこを眺めても、うそ寒い秋の気が動いていないところはない。
馬琴の眼は、この淡彩の寒山拾得に落ちると、次第にやさしい潤いを帯びて輝き出した。