ようやく最初のショックから恢復した私は、その男がこう弁じ立てている間に、始めて落着いて相手を観察した。
彼は額の広い、頬のこけた、年にも似合わず眼に働きのある、品の好い半白の人物だった。
それが紋附でこそなかったが、見苦しからぬ羽織袴で、しかも膝のあたりにはちゃんと扇面を控えていた。
ようやく最初のショックから恢復した私は、その男がこう弁じ立てている間に、始めて落着いて相手を観察した。
彼は額の広い、頬のこけた、年にも似合わず眼に働きのある、品の好い半白の人物だった。
それが紋附でこそなかったが、見苦しからぬ羽織袴で、しかも膝のあたりにはちゃんと扇面を控えていた。