芥川龍之介 『母』 部屋毎の花瓶に素枯れた花は、この間に女中が取り捨ててしまう。 二階三階の真鍮の手すりも、この間に下男が磨くらしい。 そう云う沈黙が拡がった中に、ただ往来のざわめきだけが、硝子戸を開け放した諸方の窓から、日の光と一しょにはいって来る。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア