子供たちが恋仲になり、続いて結婚しようとする所謂自由結婚と信じてゐるものゝ中に、あらゆる媒酌結婚の長所を取入れさせるだけの用意を持つてゐない親達は馬鹿であると共に、自分たちの恋愛結婚を、形式上媒酌人は立てゝもいゝから、父母を始として周囲の人たちの眼に、立派な結婚らしく映らせることの出来ない子供達、言葉を換へて云ふなら、親達が正式の結婚と信じてゐるものゝ中に、あらゆる自由結婚の長所を含ませるだけの働のない子供達は、これ亦た聡明を欠いてゐるといはなければならぬ。
この点について、しつかりした考へを持つてゐる親子が揃ふと理想的の親子といへる。
又かういふ親子ばかりだと、世の中は平和に面白く行くわけなんだが、事実かゝる怜悧な親達も子供達も少いものである。