そこでもう一度御苦労にも巾子峰へ引き返して見ると、誰かもう壁に書いた「一江の水」を「半江の水」と書き改めてしまつた後でありました。
先手を打たれた任翻はこの改作を眺めながら、しみじみ「台州(天台山のある土地の名)人有り」と長嘆したと言ふことであります。
既に一篇の詩の生死は一字に関してゐるとすれば、「一字の師」は同時に又「一篇の師」にならなければなりません。
そこでもう一度御苦労にも巾子峰へ引き返して見ると、誰かもう壁に書いた「一江の水」を「半江の水」と書き改めてしまつた後でありました。
先手を打たれた任翻はこの改作を眺めながら、しみじみ「台州(天台山のある土地の名)人有り」と長嘆したと言ふことであります。
既に一篇の詩の生死は一字に関してゐるとすれば、「一字の師」は同時に又「一篇の師」にならなければなりません。