芥川龍之介 『槍ヶ嶽紀行』 そのせゐか畳も襖も、残酷な程むさくるしく見えた。 夏服を浴衣に着換へた私は、括り枕を出して貰つて、長長と仰向けに寝ころんだ儘、昨日東京を立つ時に買つた講談玉菊燈籠を少し読んだ。 読みながら、浴衣の糊の臭ひが、始終気になつて仕方がなかつた。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア