夏服を浴衣に着換へた私は、括り枕を出して貰つて、長長と仰向けに寝ころんだ儘、昨日東京を立つ時に買つた講談玉菊燈籠を少し読んだ。
読みながら、浴衣の糊の臭ひが、始終気になつて仕方がなかつた。
日がかげるとさつきの婢が、塗りの剥げた高盆に湯札を一枚のせて来た。
夏服を浴衣に着換へた私は、括り枕を出して貰つて、長長と仰向けに寝ころんだ儘、昨日東京を立つ時に買つた講談玉菊燈籠を少し読んだ。
読みながら、浴衣の糊の臭ひが、始終気になつて仕方がなかつた。
日がかげるとさつきの婢が、塗りの剥げた高盆に湯札を一枚のせて来た。