私は妙な矛盾の感じを頭一ぱいに持ちながら、無愛想な案内者の尻について、漸く対岸を蔽つてゐる熊笹の中へ辿り着いた。
対岸には大きな山毛欅や樅が、うす暗く森々と聳えてゐた。
稀に熊笹が疎になると、雁皮らしい花が赤く咲いた、湿気の多い草の間に、放牧の牛馬の足跡が見えた。
私は妙な矛盾の感じを頭一ぱいに持ちながら、無愛想な案内者の尻について、漸く対岸を蔽つてゐる熊笹の中へ辿り着いた。
対岸には大きな山毛欅や樅が、うす暗く森々と聳えてゐた。
稀に熊笹が疎になると、雁皮らしい花が赤く咲いた、湿気の多い草の間に、放牧の牛馬の足跡が見えた。