芥川龍之介 『槍ヶ嶽紀行』 対岸には大きな山毛欅や樅が、うす暗く森々と聳えてゐた。 稀に熊笹が疎になると、雁皮らしい花が赤く咲いた、湿気の多い草の間に、放牧の牛馬の足跡が見えた。 程なく一軒の板葺の小屋が、熊笹の中から現れて来た。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア