芥川龍之介 『槍ヶ嶽紀行』 稀に熊笹が疎になると、雁皮らしい花が赤く咲いた、湿気の多い草の間に、放牧の牛馬の足跡が見えた。 程なく一軒の板葺の小屋が、熊笹の中から現れて来た。 これが小島烏水氏以来、屡槍ヶ嶽の登山者が一宿する、名高い嘉門治の小屋であつた。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア