Nさんは氷嚢を取り換えながら、時々その頬のあたりに庭一ぱいの木賊の影が映るように感じたと云うことである。
ある晩の十時前に、Nさんはこの家から二三町離れた、灯の多い町へ氷を買いに行った。
その帰りに人通りの少ない屋敷続きの登り坂へかかると、誰か一人ぶらさがるように後ろからNさんに抱きついたものがある。
Nさんは氷嚢を取り換えながら、時々その頬のあたりに庭一ぱいの木賊の影が映るように感じたと云うことである。
ある晩の十時前に、Nさんはこの家から二三町離れた、灯の多い町へ氷を買いに行った。
その帰りに人通りの少ない屋敷続きの登り坂へかかると、誰か一人ぶらさがるように後ろからNさんに抱きついたものがある。