それも三千両の御用金の中、百両しか下げては下さいません。
因州様などになりますと、四百両ばかりの御用金のかたに赤間が石の硯を一つ下すつただけでございました。
その上火事には二三度も遇ひますし、蝙蝠傘屋などをやりましたのも皆手違ひになりますし、当時はもう目ぼしい道具もあらかた一家の口すごしに売り払つてゐたのでございます。
それも三千両の御用金の中、百両しか下げては下さいません。
因州様などになりますと、四百両ばかりの御用金のかたに赤間が石の硯を一つ下すつただけでございました。
その上火事には二三度も遇ひますし、蝙蝠傘屋などをやりましたのも皆手違ひになりますし、当時はもう目ぼしい道具もあらかた一家の口すごしに売り払つてゐたのでございます。