それをとうとう売らせたのは英吉と申すわたしの兄、……やはり故人になりましたが、その頃まだ十八だつた、癇の強い兄でございます。
兄は開化人とでも申しませうか、英語の読本を離したことのない政治好きの青年でございました。
これが雛の話になると、雛祭などは旧弊だとか、あんな実用にならない物は取つて置いても仕方がないとか、いろいろけなすのでございます。
それをとうとう売らせたのは英吉と申すわたしの兄、……やはり故人になりましたが、その頃まだ十八だつた、癇の強い兄でございます。
兄は開化人とでも申しませうか、英語の読本を離したことのない政治好きの青年でございました。
これが雛の話になると、雛祭などは旧弊だとか、あんな実用にならない物は取つて置いても仕方がないとか、いろいろけなすのでございます。