わたしは悲しいと思ふよりも、取りつき端に困つてしまひましたから、出来るだけ母を見ないやうに、兄のゐる側へ坐りました。
すると急に眼を挙げたのは兄の英吉でございます。
兄はちよいとけげんさうに母とわたしとを見比べましたが、忽ち妙な笑ひ方をすると、又横文字を読み始めました。
わたしは悲しいと思ふよりも、取りつき端に困つてしまひましたから、出来るだけ母を見ないやうに、兄のゐる側へ坐りました。
すると急に眼を挙げたのは兄の英吉でございます。
兄はちよいとけげんさうに母とわたしとを見比べましたが、忽ち妙な笑ひ方をすると、又横文字を読み始めました。