「人物を知らんには、其の人の金のつかひやうと、妻に対する振舞との二つこそ尤も見まほしけれ。
若し世に細君の自ら筆を染めて、細かに良人が日常の振舞を書き取れる日記と、金銀出納帳とだにあらば、之れに優る伝記の材料はなかるべし。
「世評に善くいはるる人も、実際はそれ程の大人物に非ず、悪くいはるる人も、亦それ程の悪人にあらず、古今皆然り。
「人物を知らんには、其の人の金のつかひやうと、妻に対する振舞との二つこそ尤も見まほしけれ。
若し世に細君の自ら筆を染めて、細かに良人が日常の振舞を書き取れる日記と、金銀出納帳とだにあらば、之れに優る伝記の材料はなかるべし。
「世評に善くいはるる人も、実際はそれ程の大人物に非ず、悪くいはるる人も、亦それ程の悪人にあらず、古今皆然り。