「しめおん」は思はず遍身に汗を流いて、空高く「くるす」(十字)を描きながら、己も「御主、助け給へ」と叫んだが、何故かその時心の眼には、凩に揺るる日輪の光を浴びて、「さんた・るちや」の門に立ちきはまつた、美しく悲しげな、「ろおれんぞ」の姿が浮んだと申す。
なれどあたりに居つた奉教人衆は、「ろおれんぞ」が健気な振舞に驚きながらも、破戒の昔を忘れかねたのでもござらう。
忽兎角の批判は風に乗つて、人どよめきの上を渡つて参つた。
「しめおん」は思はず遍身に汗を流いて、空高く「くるす」(十字)を描きながら、己も「御主、助け給へ」と叫んだが、何故かその時心の眼には、凩に揺るる日輪の光を浴びて、「さんた・るちや」の門に立ちきはまつた、美しく悲しげな、「ろおれんぞ」の姿が浮んだと申す。
なれどあたりに居つた奉教人衆は、「ろおれんぞ」が健気な振舞に驚きながらも、破戒の昔を忘れかねたのでもござらう。
忽兎角の批判は風に乗つて、人どよめきの上を渡つて参つた。