忽兎角の批判は風に乗つて、人どよめきの上を渡つて参つた。
と申すは、「さすが親子の情あひは争はれぬものと見えた。
己が身の罪を恥ぢて、このあたりへは影も見せなんだ『ろおれんぞ』が、今こそ一人子の命を救はうとて、火の中へはいつたぞよ」と、誰ともなく罵りかはしたのでござる。
忽兎角の批判は風に乗つて、人どよめきの上を渡つて参つた。
と申すは、「さすが親子の情あひは争はれぬものと見えた。
己が身の罪を恥ぢて、このあたりへは影も見せなんだ『ろおれんぞ』が、今こそ一人子の命を救はうとて、火の中へはいつたぞよ」と、誰ともなく罵りかはしたのでござる。