芥川龍之介 『上海游記』 私は外套の襟を立てて、ポケットへ両手を突っこんで、時々仁丹を口に含んで、――要するに長野草風氏が船酔いの薬を用意したのは、賢明な処置だと感服していた。 その内に隣の馬杉君は、バアか何処かへ行ってしまった。 私はやはり悠々と、籐椅子に腰を下している。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア